今回は、人材育成術について語っていきます。
社会人になって数年も経てば、人に教える立場にたつこともでてくるでしょう。
そんな時についてくる悩みが、
「自分の思った通りに伸びてくれない」
「自分の指示が通らない」
といったことですかね。
私自身、ほんの三年前までパソコン教室の講師として指導していましたから、気持ちが分かります。
いくら懇切丁寧に指導しても、叱咤激励をしても、人がなかなか育たず頭を抱えている方は多いことでしょう。
そんな方に向けて、ちょっとしたコツというかアドバイスを授けます。
心がけてほしいのは、叱らないこと、怒らないことです。
「それで、どうやって自分のいうことを聞かせるのか」
そう考える方も多いことでしょう。
しかしながら、怒っても、叱っても一時的な改善にしかつながりません。
それどころか、相手は怒られないよう、叱られないように行動するようになり、
最終的には「怒られなければ何をしてもよい」
という行動につながってしまいます。
そもそも、相手を自分の思い通りに動かそうなどというのは、完全に自己本位的な考え方であり、真っ先に改めなければなりません。
では、どうすればよいか。
それは、相手の行動を評価するように心がけるのです。
具体的には、相手の生み出した成果ではなく、それを生み出すに至る行動をほめるようにするわけです。
例えば、塾の教え子がテストで満点をとったとします。
この場合、満点をとったことを評価する人が大半ではないのでしょうか。
そうではなくて、
「満点をとれるようになるまで繰り返しドリルを解いていたね!」
といった具合に、満点をとるに至るプロセスを評価してあげるのです。
いっておきますが、これは誰にでもやろうと思えばできますが、けっこう難しいです。
必要なのは、一時の感情に流されず、相手の行動をつぶさに観察し続ける姿勢です。
いかに相手が心地よいと感じるような行動をとれるか。
ここにかかっています。