前回、この記事を書きました。
日本人の多くが指導が下手であり、その一因は教え方を学べる環境が整っていないからということについて書きました。
今回は、タイトルにもある通り、教え上手な日本人をどうすれば増やせるのかについて語っていきます。
「教え方を学べる環境が整っていない」
学校だけでなく、社会に出てもその能力を磨く機会が少ないというのが問題なのです。
なぜ、これまでその機会が少ないままだったのでしょうか。
これも原因はいろいろあるでしょうが、なんだかんだで個人の結果にしかスポットが当たってこなかったということに原因がありそうです。
例えば、今の企業の大半では、
「個人の能力が高い=上の役職に上がれる」
という図式になっています。
しかしながら、個々の能力が高いからといって、管理職といったマネージャーが向いているとは限りません。
皆さんの会社でも、個人としてみれば優秀だが、管理職としてはうだつが上がらない人間がいることでしょう。
それもそのはずで、プレーヤーとしての能力とマネージャーとしての能力は、大いに異なるからです。
こういったことが分かっているにも関わらず、プレーヤーとして優秀でなければマネージャーにはなれないという構造になっています。
要は、部下や後輩の能力を伸ばせる人材よりも、プレーヤーとしてのスキルが高い人材の方が重宝されてきたということです。
この構造をどうにかしないと、教え上手な日本人が育つ環境は整備されないままでしょう。
①後輩や部下の成果を上司の評価に加味する
②部下が上司を評価するシステムをつくる
③学校教育の段階で、指導について学ぶ時間を設ける
などなど、いろいろ打てる手はありそうです。
こうしたところに着手していかなければ、遠くない将来、しっぺ返しをくらうことでしょう。